IEEE BHI 2021

2021年7月28日〜7月30日にオンラインで開催されたIEEE-EMBS International Conference on Biomedical and Health Informatics (BHI) 2021 にてM2の白神が研究発表を行いました (発表日は30日).

白神の発表は商用Wi-Fiデバイスを使用した心拍変動の抽出に関するものです.一つ一つの心拍間隔のばらつきは心拍変動と呼ばれており,ストレス評価や感情の推定などに用いることができます.商用Wi-Fiデバイスを用いた従来の心拍数推定手法では,チャネル状態情報 (CSI) と呼ばれるデータを解析することでデバイスの近くの被験者の心拍数を非接触で推定することができます.しかし,長い時間窓での高速フーリエ変換 (FFT) が必要であったため,平均の心拍数のみが推定可能でした.そこで本研究では,心拍間隔の標準偏差に基づく信号選択とノイズ低減のための信号処理を組み合わせることで心拍変動を推定する手法を提案しました.実験の結果,いくつかのアンテナと被験者の位置関係において心拍変動が抽出可能であることが初めて示されました.

  • Itsuki Shirakami and Takashi Sato, “Extraction of heart rate variability using commodity Wi-Fi devices,” in Proc. IEEE Conference on Biomedical and Health Informatics (BHI), pp.1-4, July 2021. (doi=10.1109/BHI50953.2021.9508523)
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FLEPS 2021

2021年6月20日~23日にオンラインで開催されたIEEE International Conference on Flexible and Printable Sensors and Systems (FLEPS) 2021 にて、D2のQinが研究発表を行いました (発表日は21日)。

Qinの発表は、低電圧の有機薄膜トランジスタ(OTFT)を用いた、フレキシブルエレクトロニクス用のスクラッチパッド・メモリに関するものです。OTFTは柔軟な素材の上に低コストで製造出来ることなどの特性から、フレキシブルセンサーなどへの応用が注目されています。その際には、データをセンサ近傍に保存できるメモリが必要となります。本研究では、シリコンベースのSRAM回路の構造をもとに、アクセストランジスタにp型トランジスタを用いることで、面積効率と安定性に優れるメモリセルを提案しました。また、劣化緩和回路を用いてOTFTの劣化を防止し、データの保持時間を向上させました。テストチップの測定により、提案したスクラッチパッド・メモリの小規模アレイが正しく動作すること、および、劣化緩和回路によりメモリセルの劣化を防止できることを確認しました。

  • Zhaoxing Qin, Kazunori Kuribara, and Takashi Sato, “An SRAM-Based Scratchpad Memory for Organic IoT Sensors,” The IEEE International Conference on Flexible, Printable Sensors and Systems (FLEPS), June 2021.
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ISCAS2021

2021年5月23日~26日にハイブリッド(オンライン+現地(Daegu, Korea))で開催されたIEEE International Symposium on Circuits and Systems 2021にて本研究室修了生の小野と、佐藤が研究発表を行いました(発表日は佐藤が25日、小野が27日).

小野の発表は、module learning with errors(MLWE)問題ベース耐量子鍵交換のGPU実装に対する自動パラメータチューニングについてです。量子コンピュータを用いる攻撃に対しても耐性を持つ耐量子暗号としてMLWE問題に基づく暗号に注目が集まっており、その具体例としてKyberがあります。MLWE問題では多項式を要素とする行列を扱う必要があるため,データ並列性の高い処理に対する優位性を持つGPUを利用した実装がこれまでに提案されています。しかし、レイテンシやスループットといった性能の要求がアプリケーションごとに異なり、GPUの種類も多岐にわたるため、各々の要求や環境に合わせた実装が必要となっていました。
そこで本研究では外部から実行パラメータの設定が可能なKyberのGPU実装と、それに対して自動で実行性能の測定と最適なパラメータの決定を行うフレームワークを提案しました。パラメータ決定に用いる評価関数をユーザ側で定義することで要求に合わせた最適化が可能となっており,また、あらかじめパラメータ決定を行うことで実運用におけるオーバーヘッドは生じない設計になっています。評価関数をレイテンシ-スループット比として提案フレームワークを実行した場合、最適化前と比較して評価値が最大で85.5%向上することを確認しました。これらのGPU実装はオープンソースとして公開しています.

佐藤の発表は、Clonable PUFと呼ぶ、限定的な複製を可能とする複製不可能関数(PUF)回路に関するものです。PUF回路はセキュリティ要素回路として用いられるようになってきましたが、認証の際のチャレンジと応答のペアの格納が、データベースを持つサーバに集中する課題がありました。本論文では、データベースを中心とする中央集権型の認証ではなく、限定的な複製を可能とした個別のPUF(CPUF)間での分散的な認証を可能とするための新たなコンセプトを提案しました。

  • Tatsuki Ono, Song Bian, and Takashi Sato, “Automatic parallelism tuning for module learning with errors based post-Quantum key exchanges on GPUs,” in Proc. IEEE International Symposium on Circuits and Systems (ISCAS), pp.1-5, May 2021.
  • Takashi Sato, Yuki Tanaka, and Song Bian, “Clonable PUF: On the design of PUFs that share equivalent responses,” in Proc. IEEE International Symposium on Circuits and Systems (ISCAS), pp.1-5, May 2021.
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第34回回路とシステムワークショップ 採択決定

以下の論文に関して、第34回 回路とシステムワークショップでの採択が決定しました。
本会議は2021年8月26〜27日にハイブリッド形式(北九州国際会議場+オンライン)にて開催予定です.

  • 一柳 優太, 佐藤 高史, “複数カメラと粒子フィルタを用いた体動にロバストな心拍推定手法,” 第34回 回路とシステムワークショップ, 2021年8月(予定).
  • 白神 樹, 佐藤 高史, “商用Wi-Fiデバイスを使用したピーク位置推定に基づく心拍変動の推定,” 第34回 回路とシステムワークショップ, 2021年8月(予定).
  • 瀬川 七央, 佐藤 高史, “量子計算の誤り軽減のための量子ビット初期配置手法,” 第34回 回路とシステムワークショップ, 2021年8月(予定).
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SISPAD 2021採録決定

以下の2件の論文が、国際会議 International Conference on Simulation of Semiconductor Processes and Devices (SISPAD) 2021に採択されました。

  • Kyohei Shimozato, Yohei Nakamura, and Takashi Sato, “Analysis of thermal concentration failure in unclamped inductive switching based on three-dimensional electro-thermal simulation with on-chip variation,” in Proc. International Conference on Simulation of Semiconductor Processes and Devices (SISPAD), (to appear)
  • Hiroki Tsukamoto, Song Bian, and Takashi Sato, “Statistical device modeling with arbitrary model-parameter distribution via Markov Chain Monte Carlo,” in Proc. International Conference on Simulation of Semiconductor Processes and Devices (SISPAD), (to appear)
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IEEE BHI 2021採録決定

以下の論文が生体医学・医療情報学に関する国際会議IEEE BHI 2021(The IEEE-EMBS International Conference on Biomedical and Health Informatics 2021)に採択されました(採択率: 32.7%)。

  • Itsuki Shirakami and Takashi Sato, “Extraction of heart rate variability using commodity Wi-Fi devices,” in Proc. IEEE International Conference on Biomedical and Health Informatics (BHI), (to appear).
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IEEE CEDA All Japan Joint Chapter SASIMI Young Researcher Award 受賞

2021年3月29日~30日に開催された The 23rd Workshop on Synthesis and System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI 2021) にて、M1の清水が IEEE CEDA All Japan Joint Chapter SASIMI Young Researcher Award を受賞しました。受賞論文は以下のとおりです。

  • Riu Shimizu, Song Bian and Takashi Sato, “Hierarchical overlapped clustering for Ising-model based TSP solver,” in Proc. The 23rd workshop on synthesis and system integration of mixed information technologies (SASIMI), pp.8-13, March 2021.
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FLEPS 2021採録決定

以下の論文がフレキシブル・プリンタブルエレクトロニクスに関する国際会議FLEPS2021(The IEEE International Conference on Flexible, Printable Sensors and Systems)に採択されました。

  • Zhaoxing Qin, Kazunori Kuribara, and Takashi Sato, “An SRAM-Based Scratchpad Memory for Organic IoT Sensors,” The IEEE International Conference on Flexible, Printable Sensors and Systems (FLEPS), 2021 (accepted).
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ECCE 2021採録決定

以下の論文が2021年10月開催予定のパワーエレクトロニクスに関する国際会議ECCE2021(IEEE The Thirteenth Annual Energy Conversion Congress and Exposition 2021)に採択されました。

  • Yohei Nakamura, Michihiro Shintani and Takashi Sato, “Dominant Model Parameter Extraction for Analyzing Current Imbalance in Parallel Connected SiC MOSFETs,” IEEE The Thirteenth Annual Energy Conversion Congress and Exposition (ECCE), 2021 (accepted).
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IEEE関西支部学生研究奨励賞 受賞

2021年2月18日(木)に開催された2021年IEEE関西支部総会にてIEEE関西支部学生研究奨励賞授賞式が行われ,D1のQinとM2の塚本が表彰されました.
受賞対象の論文は以下の通りです.

  • Zhaoxing Qin, Michihiro Shintani, Kazunori Kuribara, Yasuhiro Ogasahara, and Takashi Sato, “Organic Current Mirror PUF for Improved Stability Against Device Aging,” IEEE Sensors Journal, vol. 20, no. 14, pp. 7569-7578, July15, 2020.
    DOI: 10.1109/JSEN.2020.2986077
  • Hiroki Tsukamoto, Michihiro Shintani and Takashi Sato:
    “Statistical Extraction of Normally and Lognormally Distributed Model Parameters for Power MOSFETs,” IEEE Transactions on Semiconductor Manufacturing, vol. 33, No.2, pp.150-158, May 2020.
    DOI: 10.1109/TSM.2020.2975300
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