SASIMI 2016 Outstanding Paper Award 受賞

10/24〜25に開催された SASIMI 2016 (The 20th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies) にて,M1の森田が Outstanding Paper Award を受賞しました.

  • Shumpei Morita, Song Bian, Michihiro Shintani, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
    “Path Grouping Approach for Efficient Candidate Selection of Replacing NBTI Mitigation Logic,” in Proc. of the 20th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI2016) (Kyoto Research Park, Kyoto, Japan), pp.225-230, Oct. 2016.
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SASIMI 2016

2016年10月24日~25日に京都リサーチパークで開催された The 20th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI 2016) にて本研究室M1の氏家,森田,大石が研究発表を行いました (氏家の発表日は24日.森田,大石の発表日は25日).

氏家の発表は,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)向け画像認識ハードウェアの評価に関するものです.CNNは広範なクラスの画像を高精度で認識できる一方で,演算による負荷が大きくハードウェア実装においては消費電力が課題となっています.本発表では,そのようなCNNの計算に要する消費電力の低減に向けて提案されている,各手法を評価するための評価プラットフォームを提案し,実際に低電力化手法の効果を定量的に評価できることを示しました.

森田の発表は,集積回路の経年劣化を緩和するセルの置換箇所選択を高速化する手法に関するものです.集積回路中のゲートを劣化緩和セルに置換する際,多数の候補が存在するため効果的な置換箇所の選定に時間がかかります.本発表では,回路中の信号経路を構成ゲートの共通性からグルーピングし,回路遅延評価を各グループの劣化後最長経路に限定することで劣化見積もり時間を削減する手法を提案しました.数値実験によって,本手法により13.5倍の高速化を達成できることを示しました.

大石の発表はパワーデバイスの熱伝達特性の測定手法に関するものです.大電力を扱うパワーデバイスでは動作時の発熱の影響を無視することができず,事前の熱設計が重要となります.本研究では測定によりデバイスの熱伝達特性を測定,モデル化する手法を提案し,その有効性を示しました.

  • Takayuki Ujiie, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
    “Hardware Accelerator of Convolutional Neural Network for Image Recognition and its Performance Evaluation Platform,” in Proc. of the 20th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI2016), pp.16-17, Oct. 2016.
  • Shumpei Morita, Song Bian, Michihiro Shintani, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
    “Path Grouping Approach for Efficient Candidate Selection of Replacing NBTI Mitigation Logic,” in Proc. of the 20th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI2016), pp.225-230, Oct. 2016.
  • Kazuki Oishi, Michihiro Shintani, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
    “Thermal Circuit Identification of Power MOSFETs through In-Situ Channel Temperature Measurement,” in Proc. of the 20th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI2016), pp.242-247, Oct. 2016.
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VMC2016採択決定

以下の論文が国際会議VMC2016 (Workshop on Variability Modeling and Characterization)に採択されました。

  • Michihiro Shintani, Kazuki Oishi, Rui Zhou, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
    “Unique Device Identification Framework for Power MOSFETs Using Inherent Device Variation,” in Proc. of IEEE/ACM Workshop on Variability Modeling and Characterization (VMC) (Austin, TX), Nov. 2016 (to appear).
  • Shumpei Morita, Song Bian, Michihiro Shintani, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
    “Representative Path Approach for Time-Efficient NBTI Mitigation Logic Replacement,” in Proc. of IEEE/ACM Workshop on Variability Modeling and Characterization (VMC) (Austin, TX), Nov. 2016 (to appear).
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秋季研究室歓迎会2016

平成28年10月12日(水) 19時〜,串揚げ串焼き棒野にて,10月より新たに研究室メンバーに加わった特別聴講学生 ドーファン・ニコラス・ベンジャミンの歓迎会を行いました.

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APEC2017採択決定

以下の論文が国際会議APEC2017 (the 32nd Annual IEEE Applied Power Electronics Conference & Exposition)に採択されました。

  • Michihiro Shintani, Kazuki Oishi, Rui Zhou, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
    “Device Identification from Mixture of Measurable Characteristics,” in Proc. of the 32nd Annual IEEE Applied Power Electronics Conference & Exposition (APEC) (Tampa, FL, USA), Mar. 2017 (to appear).
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SSDM2016

2016年9月26日~29日に茨城県つくば国際会議場で開催されたInternational Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM)にて本研究室の新谷が研究発表を行いました (発表日は9月28日).

新谷の発表は,SiCパワーMOSFETにおける回路シミュレーションモデルに関するものです.現在,産業界で標準化されているパワーMOSFETのシミュレーションモデルは,ドレイン端子がゲート端子とソース端子と同じ面に存在する横型MOSFET構造を対象としていますが,より大電力を扱うためには,ドレイン端子のみを裏面に有する縦型MOSFET構造が広く採用されています.本研究では,縦型MOSFET構造のSiCパワーMOSFETに向けたモデルを提案し,その有効性を示しました.なお,本研究は京都大学大学院工学研究科 引原研究室と共同で行われました.

  • Michihiro Shintani, Yohei Nakamura, Masayuki Hiromoto, Takashi Hikihara, and Takashi Sato:
    “A Surface-Potential-Based Reverse-Transfer Capacitance Model for Vertical SiC DMOSFET,” in Proc. of International Conference on Solid Devices and Materials (SSDM), PS-14-08, pp.993-994, Sep. 2016.
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2016年 電子情報通信学会 ソサイエティ大会(4日目)

2016年9月20日〜23日に北海道大学で開催された電子情報通信学会ソサイエティ大会において本研究室のメンバーが研究発表を行いました.

4日目の23日は,B4の山森が発表を行いました.発表内容は以下の通りです.

山森はニューラルネットワークへメモリスタを応用する研究に関する発表を行いました.メモリスタを用いることで計算機の低消費電力化が期待されています.メモリスタは流れた電流の履歴によって抵抗値が変化します.この抵抗値をニューラルネットワークの重みとすることで,メモリスタでニューラルネットワークを構築することができます.一方で,メモリスタは個体ばらつきを持つため,ニューラルネットワークの演算への影響を考察する必要があります.今回はこのメモリスタのばらつきがニュ
ーラルネットワークの学習収束時間に影響を与えることを回路シミュレーションによって明らかにしました.

  • 山森 聡, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “ばらつきを考慮したメモリスタモデルによるニューラルネットワークの学習収束性の評価”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, C-12-38, p.85, 2016年9月.
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2016年 電子情報通信学会 ソサイエティ大会(3日目)

2016年9月20日〜23日に北海道大学で開催された電子情報通信学会ソサイエティ大会において本研究室のメンバーが研究発表を行いました.

3日目の22日は,研究員の新谷,M1の大石が発表を行いました.発表内容は以下の通りです.

大石の発表はパワーデバイスのパッケージ熱伝達特性の測定手法に関するものです.PWM制御により測定対象で消費される電力を一定に保ち,熱回路のステップ応答を直接測定することで,私たちが以前提案した手法と比べて簡潔な測定を可能としました.実際に市販にSiCパワーMOSFETを測定し,ヒートシンクの有無による熱応答の違いを確認しました.

新谷の発表は,V溝構造と呼ばれる特殊な構造のSiCパワーMOSFETに関するものです.SiCは既存のSiに較べて高効率に電力変換を行うことが可能な材料として注目されていますが,近年この特性をさらに向上させるMOSFET構造も提案されています.特に,V溝構造は飛躍的に電力変換効率を高めることが期待されており,企業で実用化が進んでいます.本研究では,このV溝構造SiCパワーMOSFETに向けた回路シミュレーションモデルを提案しています.提案モデルでは,V溝構造に特有な物理現象を考慮し,実測をよく表現することができます.

  • 大石 一輝, 新谷 道広, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “PWM電力制御によるパワーデバイスの熱伝達特性測定”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, A-1-35, p.35, 2016年9月.
  • 新谷 道広, 大石 一輝, 周 瑞, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “V溝構造SiCパワーMOSFETの静特性モデル化に関する一考察”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, A-1-36, p.36, 2016年9月.
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2016年 電子情報通信学会 ソサイエティ大会(2日目)

2016年9月20日〜23日に北海道大学で開催された電子情報通信学会ソサイエティ大会において本研究室のメンバーが研究発表を行いました.

2日目の21日は,B4の斉藤が発表を行いました.発表内容は以下の通りです.

齊藤の発表は,有機トランジスタにおける漏れ電流のモデル化に関するものです.回路のシミュレーションには正確な特性を再現したモデルが必要となり,特にアレイ回路などでは小さい電流の影響評価のため,低電圧での正確性が必要となります.しかし,既存のモデルはゲートからドレインへの漏れ電流を実装していないため,低電圧域での電流変化が不正確でした.本発表では、これを実装することでモデルの特性の改善を達成しました.

  • 齊藤 成晃, 新谷 道広, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “有機トランジスタにおける漏れ電流特性のモデル化”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, C-13-4, p.94, 2016年9月.
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2016年 電子情報通信学会 ソサイエティ大会(1日目)

2016年9月20日〜23日に北海道大学で開催された電子情報通信学会ソサイエティ大会において本研究室のメンバーが研究発表を行いました.

1日目の20日は,M1の藤田,B4の三宅,忻,田中が発表を行いました.発表内容は以下の通りです.

藤田の発表は,動画からの生体情報推定に関するものです.血液のパルスが伝わる時間PTT (Pulse Transit Time)は年齢や血圧などに相関があるとされていて,健康状態を測る指標として用いられています.本研究ではカメラで顔と手を同時に撮影することにより,非接触でPTTを推定する手法を提案しました.評価ではPTTがバルサルバ効果によって変化するかを見ました.バルサルバ効果とは息を止めることによって血圧や心拍数が変化する現象です.評価の結果,PTTがバルサルバ効果によって変化することを確認しました.

三宅の発表は,Binarized Neural Network (BNN)を用いた画像認識ハードウェアの消費エネルギーに関するものです.畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は,高精度である反面,演算コストが大きく,ハードウェア実装にむけては,消費エネルギーが大きな課題となっています.本発表では,CNNのフィルタの重みを2値化し,大幅に演算コストを下げるBNNという手法についてハードウェアシミュレーションを行い,CNNと比較し,BNNでは,精度低下を0.5%に抑えつつ,消費エネルギーを75%削減できることを確かめました.

忻の発表は,負バイアス温度不安定性(NBTI)の既存モデルの検証に関するものです.NBTIによるトランジスタ劣化の予測モデルとして,RDモデルが提案されていますが,様々なストレス確率で劣化を実際に測定した例は少なく,モデルの正当性が不明でした.本発表では,商用プロセスで製造されたpMOSトランジスタアレイを用いて様々なストレス確率におけるNBTIの測定を行い,RDモデルによるシミュレーションと比較した結果,RDモデルの特性と課題を明らかにしました.

田中の発表は,半導体の製造ばらつきを用いてICの個体認証を行うPhysical Unclonable Function (PUF)の一つ,Bistable Ring PUF (BR-PUF)に関するものです.BR-PUFは機械学習攻撃に強いとされているため,メカニズムの解析が必要と考えられます.本研究では,BR-PUFを構成する各トランジスタの特性から,BR-PUFの出力を予測する手法を提案しました.シミュレーションによる評価の結果,BR-PUFが発振しない条件下では提案手法によりBR-PUFの出力を高精度に予想可能であることが分かりました.

  • 藤田 雄也, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “顔と手の連続静止画からの脈波伝播時間推定に関する一検討”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, B-20-2, p.431, 2016年9月.
  • 三宅 哲史, 氏家 隆之, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “Binarized Neural Networkを用いた画像認識ハードウェアの消費エネルギー評価”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, A-6-1, p.64, 2016年9月.
  • 忻 瑞徳, 森田 俊平, 新谷 道広, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “NBTIによるしきい値電圧変動のストレス確率依存性の評価”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, A-6-2, p.65, 2016年9月.
  • 田中 悠貴, 吉永 幹, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “しきい値電圧ばらつきによるBistable Ring PUFの応答予測”, 電子情報通信学会ソサイエティ大会, A-6-3, p.66, 2016年9月.
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