2021年7月28日〜7月30日にオンラインで開催されたIEEE-EMBS International Conference on Biomedical and Health Informatics (BHI) 2021 にてM2の白神が研究発表を行いました (発表日は30日).
白神の発表は商用Wi-Fiデバイスを使用した心拍変動の抽出に関するものです.一つ一つの心拍間隔のばらつきは心拍変動と呼ばれており,ストレス評価や感情の推定などに用いることができます.商用Wi-Fiデバイスを用いた従来の心拍数推定手法では,チャネル状態情報 (CSI) と呼ばれるデータを解析することでデバイスの近くの被験者の心拍数を非接触で推定することができます.しかし,長い時間窓での高速フーリエ変換 (FFT) が必要であったため,平均の心拍数のみが推定可能でした.そこで本研究では,心拍間隔の標準偏差に基づく信号選択とノイズ低減のための信号処理を組み合わせることで心拍変動を推定する手法を提案しました.実験の結果,いくつかのアンテナと被験者の位置関係において心拍変動が抽出可能であることが初めて示されました.
- Itsuki Shirakami and Takashi Sato, “Extraction of heart rate variability using commodity Wi-Fi devices,” in Proc. IEEE Conference on Biomedical and Health Informatics (BHI), pp.1-4, July 2021. (doi=10.1109/BHI50953.2021.9508523)