2018年11月5日〜8日にカリフォルニア州サンディエゴで開催されたInternational Conference on Computer-Aided Design (ICCAD) 2018 にて,本研究室OBの業天が研究成果の発表を行いました (発表日は11月6日,採択率は98/400=25%).
業天の発表は,イジングモデルを用いた組合せ最適化問題向けプロセッサに関するものです.イジングモデルは磁性体の振舞いを模擬した数理モデルであり,組合せ最適化問題を高速に解くことが可能な新しい計算技術として注目されています。しかし現状では,真の最適解が求まる確率が低く,問題によっては制約を満たす解が求められないという課題があります.本研究では,レプリカ交換モンテカルロ法を適用し,これをハードウェア実装向けに近似したアーキテクチャを提案しました.最大カット問題を例として提案アーキテクチャを評価し,最適解を得る確率が向上していること,また,既存のソフトウェアソルバと比較して最適解を得るまでの時間を100倍以上短縮可能であることを確認しました.
- Hidenori Gyoten, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato, “Enhancing the solution quality of hardware Ising-model solver via parallel tempering,” in Proc. IEEE/ACM International Conference on Computer-Aided Design (ICCAD), November 2018.
DOI: 10.1145/3240765.3240806