英文論文誌 IEEE Sensors Journalへの論文掲載

英文論文誌 IEEE Sensors Journalへの以下の論文の採録が決まりました。

近年、個体認証に使われるPhysically Unclonable Functions (PUFs) がハードウェアセキュリティー分野で注目されています。PUFが有機薄膜トランジスタ(OTFT)を用いて製造することができれば、製品が本物であるかを認証するスマートパッケージや、有機センサーによって収集された情報のプライバシー保護など、その応用がさらに広がると期待されています。本論文では、フレキシブル基板上に作製可能な有機カレントミラーPUF(OCM-PUF)を提案しています。OCM-PUFは、カレントミラー構造を用いることにより、有機材料で避けられないOTFTのデバイス性能低下の自己補償を実現しています。共同研究を行っている産総研の協力を得て、低電源電圧OTFTを使用して提案PUFの試作を行い、PUFとしての性能を評価しました。製造されたOCM-PUFは数週間にわたってほぼ95%の信頼性を維持し、提案されたPUFがデバイスの経年変化による応答の変化に対して高い耐性を実現できることを示しました。

  • Zhaoxing Qin, Michihiro Shintani, Kazunori Kuribara, Yasuhiro Ogasahara, and Takashi Sato, “Organic Current Mirror PUF for Improved Stability Against Device Aging,” IEEE Sensors Journal, (accepted for publication).
    DOI: 10.1109/JSEN.2020.2986077
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