IEEE Transactions on Semiconductor Manufacturingへの論文採録決定

IEEE Transactions on Semiconductor Manufacturing誌への以下の論文の採録が決定しました.

パワーMOSFETは高性能のスイッチング素子として,電力変換回路において重要な役割を担っています.パワーMOSFETにおいても,ばらつきを考慮した回路シミュレーションが信頼性向上のために不可欠と考えられるようになってきました.本論文は,ばらつき考慮の回路シミュレーションに必要となるパワーMOSFETのモデリングに関するもので,特に,MOSFETの特性ばらつきをモデルパラメータの統計モデルとして抽出する手法を提案するものです.
正規分布に従うモデルパラメータにのみ適用できる既存のパラメータ抽出方法に対し,提案手法では,対数正規分布等、異なる分布に従うモデルパラメータも同時に考慮することができます.また,提案手法により,パワーMOSFETの電流特性変動に大きく寄与する支配的なモデルパラメータセットを特定しました.
プレーナ型およびトレンチ型のSiCパワーMOSFETのドレイン電流をそれぞれ解析し,

いずれの構造のMOSFETでも電流特性の変動を表す上でしきい値電圧と電流利得係数が特に重要であることを示しました.

  • Hiroki Tsukamoto, Michihiro Shintani and Takashi Sato:
    “Statistical Extraction of Normally and Lognormally Distributed Model Parameters for Power MOSFETs,” IEEE Transactions on Semiconductor Manufacturing, (to appear).
    DOI: 10.1109/TSM.2020.2975300
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