2017年3月27日〜31日にスイスのローザンヌで開催された国際会議Design, Automation and Test in Europe (DATE) 2017にて,本研究室の辺が研究成果の発表を行いました(発表日は28日,オーラルの採択率は24%).
辺の発表は,準同型暗号による安全性を考慮した連想メモリの実現についてです.近年、データアウトソーシングによる情報漏洩への関心が高まっています.その中で,検索ワードに対応するアドレスを高速に出力する連想メモリから,平文のアクセスパターンや検索履歴を抜き出す手法が提案されています.本研究では,パフォーマンスを保ちながら安全な連想メモリを実装するために,加算による準同型暗号を用いて暗号文のまま検索を行う手法を提案しました.既存研究と比べ,CPU実装により400倍以上の高速化を,ハードウェア実装により4万倍以上の電力削減が実現できることを示しました.
- Song Bian, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
“SCAM: Secured Content Addressable Memory Based on Homomorphic Encryption,” in Proc. of Design, Automation & Test in Europe (DATE), pp.984-989, Mar. 2017.