2017年3月28日~30日にフランス グルノーブル市で開催された International Conference on Microelectronic Test Structures (ICMTS) 2017 にて,M1の大石が研究発表を行いました (発表日は29日).
大石の発表はパワーMOSFETの入力容量の測定手法に関するものです.電力変換回路の過渡波形をシミュレーションには入力容量をモデル化する必要があります.従来の小信号を用いた容量測定ではチャネルが形成されている状態で容量を正しく測定できず,スイッチング動作のシミュレーション時の誤差が大きいという問題がありました.そこで新たにスイッチング波形から入力容量を算出する手法を提案し,チャネル形成時でも容量を測定することを可能にしました.市販パワーMOSFETを用いた評価の結果,従来手法で求めた容量値を用いたシミュレーションに比べ,タイミング見積もり誤差を16倍以上削減できることを示しました.
- Kazuki Oishi, Michihiro Shintani, Masayuki Hiromoto, and Takashi Sato:
“Input Capacitance Determination of Power MOSFETs from Switching Trajectories,” in Proc. of International Conference on Microelectronic Test Structures (ICMTS), pp.87-92, Mar. 2017.