平成28年 電気学会全国大会

2016年3月16日〜3月18日に東北大学川内キャンパスで開催された電気学会全国大会にて,研究員の新谷とM2の高垣が発表を行いました(両者とも発表日は16日).

新谷の発表では,2015年12月の電気学会半導体電力変換研究会で発表したSiCパワーMOSFETモデルのデモンストレーションとして,E級増幅回路設計への適用結果を報告しました.E級増幅回路は高効率な電力変換回路として注目されていますが,回路動作をシミュレーションするために高精度なMOSFETモデルを要します.我々のSiCパワーMOSFETモデルを用いることで,容易にE級増幅器を設計できることを示しました.本発表では立ち見を含めて100名以上の聴衆を集め,活発な議論が行われました.

高垣の発表では,高周波ノイズを解析するためのDC-DCコンバータモデル化手法を提案しました.対象のDC-DCコンバータを基板回路部分とスイッチング部分に分けそれぞれを異なるアプローチでモデル化します.提案手法回路がスイッチング端子での電圧波形でシミュレーションモデルと測定値を比較した場合,過渡解析にてFFT解析で638MHzまでの周波数応答の一致を示しました.なお本研究は,株式会社村田製作所との共同研究の成果によるものです.

  • 新谷 道広, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “表面電位に基づくSiCパワーMOSFETモデルを用いたE級増幅器の回路シミュレーションに関する検討”, 電気学会全国大会講演論文集, Vol.4, p.20, 2016年3月.
  • 高垣 勇登, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “Sパラメータに基づく等価回路を利用したDC-DCコンバータの高周波ノイズモデリング”, 電気学会全国大会講演論文集, Vol.4, p.160, 2016年3月.
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