電気学会 電子デバイス・半導体電力変換 合同研究会

2015年10月29日〜30日に長崎歴史文化博物館で開催された電気学会 電子デバイス・半導体電力変換 合同研究会においてM1の周がSiCパワーMOSFETのトランジスタモデルに関する発表を行いました.発表概要は以下の通りです.

電気エネルギーの利用効率を高める材料として,SiC が注目されています.SiCの特性を最大限に引き出すには,デバイス特性を正確に模擬できるデバイスモデルを用いて回路シミュレーションを行い,回路特性を最適化する必要があります.電荷基準モデルは精度,計算速度等に優れることから,Si 集積回路の設計によく用いられています.しかし,SiCパワーデバイスは,耐圧向上やオン抵抗低減のためにデバイス構造が大きく異なります.本発表では,縦型構造を考慮した電荷基準モデルに基づくパワーMOSFETのトランジスタモデルを提案しました.SiCの特徴に合わせてピンチオフ電圧の修正と縦構造SiCMOSFETの寄生抵抗を追加することで,優れた電流特性を示すことができました.さらに既存のSiC縦構造MOSFETの容量モデルを適用した結果,過渡解析のシミュレーションにおいても実測と良く一致する結果が得られました.

  • 周 瑞, 新谷 道広, 廣本 正之, 佐藤 高史:
    “電荷基準モデルに基づく縦型SiCパワーMOSFETのトランジスタモデル”, 電気学会研究会資料, EDD-15-83, SPC-15-165, pp.107-112, 2015年10月.
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