Japanese Journal of Applied Physicsへの論文採録決定

Japanese Journal of Applied Physics (JJAP)への以下の論文の採録が決定しました.
本研究は産総研との共同研究によるものです.

  • Zhaoxing Qin, Song Bian, Kazunori Kuribara and Takashi Sato:
    “Stable organic SRAM cell with p-type access transistors,” Japanese Journal of Applied Physics, (to appear) doi: 10.35848/1347-4065/abd534
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IEEE Kansai Chapter MFSK Award受賞

M2の大島が,11月27日にオンラインで開催された第20回IEEE関西コロキアム電子デバイスワークショップにおいて「IEEE Kansai Chapter MFSK Award」を受賞しました.受賞発表は以下の通りです.

  • Experimental study of bias stress degradation of organic thin filmtransistors [SSDM],
    K. Oshima, M. Saito, M. Shintani, K. Kuribara, Y. Ogasahara, and T. Sato.
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SSDM2020

2020年9月27〜30日に開催されたSSDM2020 (International Conference on Solid State Devices and Materials 2020)において,M1の下里,D1のQin,M2の大島が研究発表を行いました (発表日はQinが29日,大島が29日,下里が30日).

下里の発表はUISテストでのSiC MOSFETの動作シミュレーションに関するものです.UIS(Unclamped inductive switching)テストは誘導性負荷を含む回路中でのスイッチング耐性を調べるテストです.スイッチオフ時に生じる誘導起電力によりMOSFETのブレークダウン電圧を超える電圧がかかると,MOSFETがオフ状態にあるにも関わらずアバランシェ電流が流れます.この現象はインダクタに蓄えられたエネルギーが全て消費されるまで継続しますが,そのエネルギーがある一定の値以上では途中でMOSFETが破壊に至ります.本研究では,この破壊原因として挙げられる寄生バイポーラトランジスタの動作と高温によるSiCの真性動作をシミュレーションモデルに組み込み,熱回路と合わせて熱電連成解析をすることでシミュレーションを行いました.特にSiCの真性動作を高温状況下で急激に小さくなる抵抗としてモデル化しました.このシミュレーション結果は実際の測定結果とよく合うことが確かめられました.また,シミュレーションの結果から,UISテストでの破壊は主にSiCの真性動作によるものだと指摘しました.

Qinの発表は,有機薄膜トランジスタ(OTFT)を用いたSRAMセルの設計についてです.OTFTはフィルムなどの柔軟な素材の上に低コストで製造出来ることなどの特性から,新たな回路を作成できるデバイスとして期待されています.有機SRAMはフレキシブルな有機システムのデータ保存に用いられます.しかし,OTFTは現在,n型デバイスとp型デバイスの駆動力の差が大きいため,シリコンで使われているSRAM回路設計をそのまま適用することはできません.本研究では,アクセストランジスタにp型OTFTを用いることで,従来のSRAM構造に比べて面積効率とロバスト性の向上を実現しています.提案したSRAMの安定性については,SPICEシミュレーションにより最適化を行いました.テストチップ上の実測により,提案したSRAMセルが正しく安定に動作できることを確認しました.

大島の発表は,有機薄膜トランジスタ(OTFT)の電圧印加に伴うしきい値電圧変動の定量化に関するものです.OTFTは柔軟な基板上に回路を製造できることから,ウェアラブルセンサなどの応用に注目が集まっています.しかし,回路動作に伴うストレス電圧印加などにより,急速に劣化が進行することが知られており,劣化の抑制はOTFT回路の実用化に向けた課題となっています.そこで本発表では,OTFTの寿命改善に向けて,バイアス・ストレス劣化の原因として絶縁膜キャリア捕獲と半導体層キャリア捕獲に着目し,どちらがしきい値電圧変動に対して影響が大きいのかを実測結果から特定する手法を提案しました.測定したしきい値電圧変動に提案手法を適用することにより,p型では半導体層キャリア捕獲の影響が支配的であること,n型では半導体層キャリア捕獲と絶縁膜キャリア捕獲の両方が同程度影響を及ぼすことが明らかとなり,p型とn型とで劣化の物理メカニズムが異なることが示されました.

  • Kyohei Shimozato, Yohei Nakamura, Song Bian, and Takashi Sato, “An electrothermal compact model of SiC MOSFETs for simulating unclamped inductive switching tests,” in Proc. International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM), pp.273-274, September 2020.
  • Zhaoxing Qin, Bian Song, Kazunori Kuribara, and Takashi Sato, “Design of an Organic SRAM Cell with p-type Access Transistors” in Proc. International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM), pp.437-438, September 2020.
  • Kunihiro Oshima, Kazunori Kuribara, Song Bian, and Takashi Sato, “Quantification of Insulator and Semiconductor Carrier Trapping in Organic Thin Film Transistors Using DNTT and TU-1,” in Proc. International
    Conference of Solid State Devices and Materials (SSDM), pp. 443-444, September 2020.
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WiPDA2020

2020年9月23日~25日にオンライン会議として開催されたThe IEEE Workshop on Wide Bandgap Power Devices and Applications in Asia (WiPDA-Asia)にてM1の下里が研究発表を行いました (発表日は9月24日).

下里の発表はSiC MOSFETの高温状況下での測定及びシミュレーションモデルに関するものです.SiC MOSFETはその素材に起因する優れた特性から,電気自動車や鉄道に使用される電力変換回路に使用される次世代素子として期待されています.回路中ではスイッチの役割を果たしますが,スイッチング時には大電圧かつ大電力の動作点を通過するために自己発熱が起こり,特性が変動したり,破壊が起こる可能性があります.通常はこのようなことが起こらないように設計しますが,回路や動作条件によっては問題になる可能性があります.

本研究は,そういった厳しい状況での回路動作をシミュレーションするために必要な,幅広い温度範囲で使用で可能なシミュレーションモデルを提案しました.温度依存性の原因となっている2つの物理現象を分離して単純な式で定式化しました.また,既存研究では200°C付近までに制限されていた電流特性測定を300°Cを超える温度まで行い,提案したモデルが幅広い温度範囲で測定結果とよく合うことを示しました.測定したすべての温度範囲で既存モデルより誤差が少ないことを示し,提案したモデルの有効性を確かめました.

  • Kohei Shimozato and Takashi Sato, “A Compact device model for SiC MOSFETs valid for wide-temperature range,” in Proc. IEEE Workshop on Wide Bandgap Power Devices and Applications in Asia (WiPDA-Asia), pp.56-60, September 2020.
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USENIX2021採択決定

以下の論文が2021年8月11〜13日に開催予定の国際会議USENIX Security Symposium 2021 に採択されました.

  • Kotaro Matsuoka, Ryotaro Banno, Naoki Matsumoto, Takashi Sato, and Song Bian:
    “Virtual Secure Platform: A Five-Stage Pipeline Processor over TFHE,”
    USENIX Security Symposium (Vancouver, Canada), Aug. 2021 (to appear).
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NeurIPS2020採択決定

以下の論文が2020年12月6〜12日に開催予定の国際会議 Conference on Neural Information Processing Systems (NeurIPS) 2020 に採択されました(採択率20.1%=1900/9454).
本成果は,米国インディアナ大学ブルーミントン校のLei Jiang先生との共同研究によるものです.

  • Qian Lou, Song Bian, and Lei Jiang:
    “Autoprivacy: Automated Layer-Wise Parameter Selection for Secure Neural Network Inference,” Conference on Neural Information Processing (NeurIPS) (Vancouver, Canada), Dec. 2020 (to appear).
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DAシンポジウム2020

2020年9月7〜9日に開催されたDAシンポジウム2020において,M2の大島が研究発表を行いました (発表日は9日)

大島の発表は,n型有機薄膜トランジスタのバイアス・ストレス劣化における物理メカニズムの評価を行うものです.有機薄膜トランジスタは軽量・柔軟といった特徴を持ち,基板の選択肢が比較的広いことから柔軟な回路や大面積回路の実用化に向けた研究が盛んに行われています.しかし,これまでの研究からn型有機薄膜トランジスタは数時間の電圧印加で動作困難となることがわかっており,CMOS論理回路などの幅広い回路システムの実現に向けて,n型有機薄膜トランジスタのバイアス・ストレス劣化の物理メカニズムの特定及び劣化の抑制は重要です.本発表では,n型有機薄膜トランジスタの特性パラメータとして電気伝導に寄与する電子の密度としきい値電圧に着目し,これらの特性パラメータのストレス電圧印加に伴う変動が半導体起因で発生するのか,絶縁膜起因で発生するのかを実測に基づき評価する方法を提案し,実際に評価を行いました.実験結果により,n型有機薄膜トランジスタの急激なバイアス・ストレス劣化は,絶縁膜における電子捕獲により進行することが示されました.

  • 大島 國弘, 栗原 一徳, 辺 松, 佐藤 高史, “n型有機薄膜トランジスタにおけるバイアス・ストレス特性変動物理メカニズムの実験的評価,” DA シンポジウム, pp.127-132, 2020年8月.
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情報処理学会コンピュータサイエンス領域奨励賞受賞

M2の大島が「情報処理学会コンピュータサイエンス領域奨励賞」を受賞しました.同賞は,コンピュータサイエンス領域委員会に属する各研究会・シンポジウムで特に優秀な発表を行った若手会員,もしくは,それと同等以上の実績をあげた若手会員に贈呈される賞です.受賞論文は以下の通りです.

  • 大島 國弘, 齋藤 成晃, 新谷 道広, 栗原 一徳, 小笠原 泰弘, 佐藤 高史, “有機薄膜トランジスタの実測に基づくバイアス・ストレス劣化の要因とモデル化に関する検討,” DA シンポジウム, pp.214-219, 2019年8月.
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DAシンポジウム2020優秀発表学生賞

本研究室修了生(発表時M2)の党が「デザインガイア2018 優秀発表学生賞」を,本研究室M2の大島が「DAシンポジウム2019優秀発表学生賞」を受賞しました.例年はDAシンポジウムの会場で表彰式があるのですが,今年は残念ながら表彰式はありませんでした.受賞対象論文は以下の通りです。

  • 党 璋, 西川 剛史, 佐藤 高史, “グリッド分割を用いたイジングモデルによる巡回セールスマン問題の解法,” 電子情報通信学会技術研究報告(デザインガイア2019 -VLSI設計の新しい大地-)(於 愛媛県男女共同参画センター), Vol.119, No.282, VLD2019-40, pp.97-102, 2019年11月.
  • 大島 國弘, 齋藤 成晃, 新谷 道広, 栗原 一徳, 小笠原 泰弘, 佐藤 高史, “有機薄膜トランジスタの実測に基づくバイアス・ストレス劣化の要因とモデル化に関する検討,” DA シンポジウム, pp.214-219, 2019年8月.
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DAC2020

2020年7月20日~7月24日にThe 57th ACM/IEEE Design Automation Conference (DAC) 2020 にて本研究室修了生の党が研究発表を行いました (発表日は7月25日).DACは,集積回路設計におけるトップ会議であることに加え,今年は新型コロナウィルスの影響により完全virtual会議となったことから,例年にも増して多数の参加者がありました.

党の発表は,組合せ最適化問題として広く知られているトラベリングセールスマン問題(TSP)をイジングモデルソルバを用いて解く際の,計算の高速化に関するものです.イジングモデルとは,近傍と相互作用を持つスピンにより磁性体の性質を模したモデルであり,様々な最適化問題を高並列かつ高速に解ける可能性があることから最近注目されています.ただしTSPのように,最適化問題をイジングモデルにマッピングする際に,多くの(TSPの場合は全ての)スピン間の相互作用を考慮する必要がある場合には,解の質が十分でなく,また多数の相互作用を考慮して計算を進めるために,計算時間も多く必要とする課題がありました.本論文では,TSPにおいて遠方の都市間の移動は最短経路を求める際には考慮する必要がないという性質に着目して,都市を再帰的にクラスタリングしながらイジングモデルソルバで訪問経路を求める手法を提案しています.スピン間の相互作用を減らすことにより,TSPの解の質を向上し,また計算を高速に行うことができることを示しています.

  • Akira Dan, Riu Shimizu, Takeshi Nishikawa, Song Bian and Takashi Sato, “Clustering approach for solving traveling salesman problems via Ising model based solver,” in Proc. ACM/IEEE Design Automation Conference (DAC), pp.26.1:1-26.1:6, July 2020.
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